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オーストラリアのエコツーリズム品質認定制度・NEAP

Nature and Ecotourism Accreditation Program (NEAP) NEAPは、 エコツーリズムと言う言葉が普及するにつれて、優良商品の差別化を図るともに、業界全体のレベルの向上を図るために業界のニーズによって生まれた世界で初めてのエコツーリズム商品認定プログラムで1996年1月に開始した。

当時、NEAPはNational Ecotourism Accreditation Programmと呼ばれていたが、その後の時代の流れとともに、不可欠と考えられたいくつかの項目を付け加えて2000年の2月に現在のNature and Ecotourism Accreditation Programとして改訂された。 NEAPは、オーストラリアエコツーリズム協会(EA)とAustralian Tourism Operators Network (ATON)という旅行業者ネットワークが共同で開発し、連邦政府からの資金援助を得て設立し、以降はNEAPの認定費用ならびにNEAP認定業者の年会費によってすべてを独自でまかなっている。

2000年2月にNEAPUがリリースされて以来、今回は3回目の改訂版として2003年11月にNEAPV(第3期改訂版)が正式にリリースされ、その名称もエコ認定プログラム(Eco Certification Program)と改称され、さらなる内容の充実がはかられている。
(今回の改訂部分についての詳細は、最新エコツーリズムトピックスでもご案内しております。)

参考サイト:制度の詳細についてはエコツーリズムオーストラリアのページをご参照ください。http://www.ecotourism.org.au/eco_certification.asp

認定の対象となるものは、宿泊施設、ツアー, アトラクションと3つの分野にわかれていて、それぞれの商品に対して認定され企業に対して認定されるものではないことが大きな特徴である。 自然の環境にあることが第一条件になっているため、自然環境の中にある宿泊施設に対して、自然の中で行われているツアーに対して、そして自然の中に設置されているワイルドライフパーク、サンクチュアリー、水族館やビジターセンターといった来訪者がそこを訪れることによって、体験したり、学習したりすることが出来る施設(アトラクション)に対して認定される。 よって、いくつかの商品を持っているツアー会社などは、それぞれのツアー商品に対して認定が行われる。また宿泊施設として認定されていても、そこが主催するツアーは認定されていない場合もあり、宿泊施設が所有しているビジターセンターなどはアトラクションとして別の項目として認定されるなど、個々の商品プロダクトが対象となる。

改訂されたNEAPによって、認定範囲はネイチャーツーリズムとエコツーリズムに分けられ、直接個人的に自然を経験することに焦点があてられ、消費者の期待に常にこたえ、偽りのない形でのマーケティングを行うことについて必要条件とし、自然を理解し楽しむ為に提供されるインタプリテーション(自然解説)ならびに自然環境保護への貢献、地域社会への継続的貢献、先住文化についての配慮においてのレベルの違いによってNature Tourism, Ecotourism, Advance Ecotourism の3つのカテゴリーで分類されて認定され、それぞれのロゴによって区別している。

ネイチャーツーリズム エコツーリズム アドバンスエコツーリズム

認定期間は3年で、1年ごとに認定者からの報告書の提出、年会費の納入が義務付けられている。 そして3年目が終わる時に、再申請を行い、その時点での査定基準をもって改めて査定が行われる。 この認定には、5人の構成メンバーからなる認定委員会とその下に数人で構成する査定員がいて、認定申請書に基づいて査定し、毎月開かれる会議によってその結果を委員会にあげ最終決断を仰ぐことになっている。 

認定方法は、自己申請となっていて100ページを超えるNEAPの認定マニュアル書を見ながらそれぞれが、自己採点しその点数によって査定する。委員会は必要に応じて現場でのチェックあるいは電話などでのインタビューなどで情報収集しながら適正な審査をする。  現在(2000年11月)、国内で265の商品がこれらで認定されていて、商品としてはツアーが一番多く続いて宿泊施設、アトラクションとなっている。

メリット
NEAPが業界のニーズによって業界によって開発されたことで、業界の意識があがり、よりよいネイチャーツーリズム、エコツーリズム商品を作っていくために現状のオペレーションを振り返り、改善するための目安となっていること、エコツーリズム業界としてのスタンダードが築かれ、新規事業者がめざす方向が具体的に示されること、そして消費者が優良商品を選択する目安となること、またネイチャーツーリズム、エコツーリズム商品として共同プロモーションが出来ること、また地域の自然保護地域の管理者との自然保護活動において連携ができることなどの利点が挙げられる。

問題点
ただ、現時点で州によって認定業者数に差があったり、また州政府の取り組み方や地元の自然保護地域管理者との協力体制にも差があるために、州によってその効果にばらつきがあること、また資金に余裕がないためにブランドとしてのNEAPのマーケティングが足りず、消費者に浸透していないために利点が充分発揮されていない現状がある。

将来
今後のNEAPの方向性としては、このマーケティングを積極的に行っていくことによってさらに効果を高めるとともに、ツアーの認可にかかわる自然保護地域管理者との連携を深め相互の利益を目指すこと、そしてインタープテーションに具体的にかかわるガイドの質を高めるために設置されたガイド認定プログラム(2000年11月に施行)とも連動させ、さらに内容の充実を図っていくことを目指している。  世界にある推奨制度の中でエコツーリズムという分野に限定してつくられているとともに、エコツーリズムの条件となる具体的な項目が対象商品ごとに示されているために、今後日本で類似した推奨制度を作る上では、いい手引きとなるはずだ。